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シチリア州


シチリア州概要

州都:パレルモ
人口:約5,056,640人(2017年)

この地を訪れてその魅力に圧倒されるのがまず食。

オレンジ、レモン、オリーブ、アーモンドの香りが島を包むシチリアの郷土料理は、地中海でとれるかじきまぐろやいわし、ウニなどの海の幸、太陽の恵みを受けたナスやトマトなどの野菜やフルーツをふんだんに使い、アラブ料理の影響をうけていることが特徴です。

シチリア州の位置

シチリア州の位置

豊富な海の幸と濃い味のオレンジ

歴史も幅広く、古代ギリシャ、カルタゴ、ローマ、アラブ、ノルマンなど、次々にこの島を征服した各時代の文化が今に息づく遺跡と歴史の宝庫。

アグリジェントの遺跡とパレルモのパラティーナ礼拝堂

雄大な風土と碧い海、温暖な気候、海の幸や食の恵み、素朴な人々と観光地としての魅力がすべて揃った島。エトナ火山と海の眺望がすばらしいリゾート地のタオルミーナ(Taormina)や州都パレルモ(Palermo)といったシチリア観光の中心地の他、世界遺産に登録された街も、カターニア、シラクーサ、アグリジェント、ピアッツァ・アルメリーナ、ヴァル・ディ・ノートの街々、エオリエ諸島などなどずらりと並びます。

タオルミーナとその市街地

ピアッツァ・アルメリーナのモザイク

ピアッツァ・アルメリーナのモザイク

また歴史を反映した派手な色彩感覚の手工芸もユニークで、カラフルな馬車カレット・シチリアーノや、プーピとよばれるあやつり武者人形、壺や陶器などが有名です。

交通案内

主要都市は鉄道で移動が可能ですが、内陸の街へはバスが必須。
ETNA Trasporti:Etna社、Interbus社、Segesta社、Sicilibusの共同運行
SAIS Autolinee(イタリア語のみ):パレルモ、カターニア、ピアッツァ・アルメリーナなど
AST(イタリア語のみ):州内各地を結ぶ路線を運行


Liberty Line:シチリアからエオリエ諸島など周辺の島々へのフェリー
SNAV:パレルモ〜ナポリ・チビタヴェッキア(ローマ)・ジェノヴァ間等を運航する国内長距離フェリー
TIRRENIA Navigazione:パレルモ〜ナポリ・チビタヴェッキア(ローマ)・ジェノヴァ・サルデーニャ島間を結ぶ国内長距離フェリー

シチリア州の食

まさに文明が交差した州ならではの、エキゾチックな食と、太陽をたくさん浴びて作られる濃厚な味を持つ食材が魅力。

四方を海に囲まれた州ならでは/カターニアの魚市場

お勧め郷土料理
カポナータ(主にナスとトマトの煮込み)、イワシ入りパスタ(定番はイワシとウイキョウを使ったソース、パスタはブカティーニという太めパスタ)、イカスミ・パスタ、パスタ・アッラ・ノルマ(ナスとトマトのパスタにリコッタチーズをかけたもの)。

ブカティーニ・パスタのイワシソースとラグソースとピスタチオソースのパスタ

クスクス料理、スカッチェ(リコッタチーズ、サルシッチャなどを詰めたパイ生地)、ズーゾ(レモン風味の豚肉ゼリー)、スカッチャータ(パスタ生地2枚の間に、チーズ、アンチョビ、トマト、玉ねぎをサンドしたもの)、インパナータ(カジキマグロを甘い生地に詰めたオーブン焼き)、その他のマグロやカジキマグロ料理、アランチーニ(チーズやミートソースなどが入ったライスコロッケのようなもの)など。

魚の前菜と魚介スープ

お菓子なら、カンノーリ(中にリコッタチーズのクリームを挟んだ筒状のパイ)、マルラトーナの果物(果物に見せかけたアーモンド菓子)、コンキリエ(貝型のアーモンド菓子に、マーマレードを詰めたもの)、トッローニ(ヌガーの一種)、グラニータ(アーモンドやレモン風味等のシャーベット状氷菓)など。

カンノーリとカターニアのお菓子とアーモンドのグラニータ

ワイン
マルサーラ(白)、アルカモ(白)、パンテッレリアのモスカート(白)、エトナ(赤)、ヴィットリア(赤)、チェーラスオーロ・ディ・ヴィットリア(赤)、メンフィ(赤)、リエージ(赤、ロゼ)、サラパルータ(白、赤)、サンブカ・ディ・シチリア(白、赤、ロゼ)、シャッカ(白、赤、ロゼ)、エローロ(赤、ロゼ)、コンテーア・ディ・スクラファーニ(白、赤、ロゼ)など。

太陽を浴びたレモン

太陽を浴びたレモン

その他のお勧め
カチョカヴァロ・チーズ(ラグーザ産)、ペコリーノ・シチリアーノ、ラグザーノ・チーズ、サン・タンジェロ産サラミ、ネブローディの黒サラミ、エトナ産サボテンの実、シチリア産ブラッド・オレンジ、カニカッティ産ぶどう、シラクサ産レモン、カマリーノ・トマト、パキーノ産トマト、ピスタチオ(特にブロンテ産。
パスタソースや、ジェラートにも使用)、オリーブオイル(モンテ・エトナ産、モンティ・イブレイ産、ヴァル・ディ・マザーラ産、ノーチェッラーラ・デル・ベリーチェ産など)、パニョッタ・デル・ディッターノ(パン)など。

シチリア州の東部の街

大聖堂

大聖堂

カターニア  Catania

パレルモに次ぐシチリア第2の都市。17世紀後半のエトナ山噴火と地震後、市街は建築家バッカリーニによるバロック様式の建築が建てられました。建築には噴火で流れ出た溶岩を使用したため、街はオセロのような白黒のコントラストが印象的。

見どころ:大聖堂(ドゥオーモ)、その前に建てられた象の噴水、市庁舎、カターニア出身のオペラ作曲家の名を冠したベッリーニ劇場、ウルシノ城など。
アクセス:市の南7kmに空港があり、ローマから飛行機で1時間10分。列車で10時間。パレルモからはバスで2時間40分。

ウルシーノ城

ウルシーノ城

タオルミーナ
タオルミーナ  Taormina

標高206mの高台にあり、活火山エトナを仰ぎ、そのエトナを背景に眼下には美しい海岸線を望む洗練されたリゾート地。冬でも温暖で、ブーゲンビリアやハイビスカスが咲き香ります。

イゾラ・ベッラとギリシャ劇場

見どころ:紀元前3世紀に建立された古代ギリシャ劇場(Teatro Greco)、そのすぐ下にありイオニア海の景観が素晴らしい市民公園(Villa Comunale)。
アクセス:ローマから列車で9時間半、カターニアから50分。鉄道は海岸近くにあり、丘の上の市街地へはバス・タクシーで10分。

リーパリ島

リーパリ島

エオリエ諸島  Eolie

ティレニア海に小石のように散りばめられた島が7つ、すべてが火山島です。特に有名なストロンボリ島は今も活火山。透き通る蒼い海を楽しみ、自然を満喫することができます。
世界遺産:エオリエ諸島

イベント

聖アガタ祭  Festa di Sant’Agata
場所:カターニア
時期:2月3〜5日、8月17日
聖アガタは、街の守護聖人。ノルマン王朝によって建立され、地震による崩壊後も再建を繰り返して、現在はバロック様式で再建された大聖堂が聖アガタに捧げられています。

聖アガタの聖遺物を載せた山車と街を夜にかけて練り歩く山車

タオルミーナ・アルテ  Taormina Arte
場所:タオルミーナ
時期:7〜9月中旬
古代劇場を舞台に、コンサート、オペラなど、様々な音楽イベントが開催されます。

シチリア州の西部の街

パノラマ

パノラマ

パレルモ  Palermo

州都で、アラブ・ノルマン王朝時代の栄華の跡が残る活気ある港町。かつて多くの民族に支配された影響が、建築と文化、食に残る、エキゾチックな場所でもあります。

市街地の教会

市街地の教会

パレルモの詳細をみる

チェファルー
チェファルー  Cefalu`

パレルモから海岸沿いに東へ74km。小さくて小さな漁村ながら青い海と素朴な風情のある街並みの背後に岩山が迫り実に絵画的な風景が広がり心落ち着く海浜リゾート。ノルマン時代に建設がはじまったカッテドラーレ(大聖堂)は当時の傑作とされています。

大聖堂

大聖堂

セジェスタ
セジェスタ  Segesta

パレルモの西南67kmの山中にある古代ギリシャ遺跡。紀元前5世紀のドーリア式神殿は保存状態もよく広大な自然の中にその凛とした姿をみせています。そこから2kmほどの場所には紀元前4〜3世紀の野外劇場もあり、ここから眺望も楽しめます。

トラーパニ   
トラーパニ  Trapani

パレルモから西へ107km。シチリア最西端にあり、イタリアでは最もアフリカに近いため白壁のアフリカ風の建物をみることができ、クスクスなどアフリカ料理も食べられます。風車の点在する塩田風景もまた独特です。

エリチェ
エリチェ  Erice

トラーパニの東15km。バスで標高750mの岩山を登ったところにあるこの街の立地はそれだけでも劇的。眼下にトラーパニの街、地中海、エーガディ諸島、晴れていればチュニジアまでも見渡せます。中世の街並みは迷路のような石畳の小道やシチリア・ノルマン風の建物があり散策を楽しめます。また山の頂上にある12世紀のノルマンの古城からの眺めは絶景です。

コンコルディア神殿

コンコルディア神殿

アグリジェント  Agrigento

紀元前6世紀からギリシャ植民地としてアグリジェントは古代地中海世界の重要都市のひとつ。威厳あるドーリア式神殿がいくつも街に建てられ、アグリジェントの覇権を誇示していました。
世界遺産:アグリジェントの遺跡地域

ジュノーネ神殿

ジュノーネ神殿

セリヌンテ
セリヌンテ  Selinunte

アグリジェントから海岸に沿って北西約102km。紀元前6〜5世紀の古代ギリシャ植民都市のひとつで考古学ファンには必見の場所。アクロポリス、アポロ神殿他2つの神殿跡があります。巨大な列柱、崩れたままの円柱群はみるものを圧倒します。

イベント

アーモンドの花祭り Sagra del Mandorlo in Fiore
場所:アグリジェント
時期:2月初旬ごろ
古代ギリシャ遺跡で知られるアグリジェントの街で行われ、世界民族舞踏祭や民族衣装のパレード、シチリア風馬車のパレード、花火などが催されます。

神殿を包むアーモンドの花

神殿を包むアーモンドの花

ミステーリの行列  Processione dei Misteri
場所:トラーパニ
時期:復活祭に先立つ聖金曜日・土曜日
復活祭に先立つ聖金曜日の14時から土曜日にかけほぼ24時間続くイタリアの古い宗教行事の中でも特に長いもの。キリスト処刑までの場面を再現する20の聖劇場面が神輿に乗せられ、人々の肩に担がれてゆっくりと町の通りを行進していきます。

ミステーリの行列

ラッブッル・デリ・ディアヴリ悪魔の踊り(パレルモ近郊のプリッツィ)
場所:プリッツィ(パレルモ近郊)
時期:復活祭
奇妙なお面に赤装束の悪魔に扮した市民が、復活祭の午前中に霊魂を我がものにしようと村中を踊り廻り、午後聖母と復活したキリスト像の行進に出会うと聖母の前に柔順になるという祭り。

アチレアーレのカーニヴァル
場所:アチレアーレ(カターニア近郊)
時期:年によって変動があるが、概ね2月〜3月の週末に開催 
シチリア島で一番有名なカーニヴァル。バロックの美しい景観を誇る大通りからドゥオーモ広場へと賑やかに山車が行進していきます。

アチレアーレのカーニヴァル

シチリア州の東南部の街

大聖堂

大聖堂

シラクーサ  Siracusa

紀元前8世紀にギリシャ人植民地が建設されたシラクーサは、当時キケロが「最も偉大で美しいギリシャ都市」と賞賛したように繁栄をみせました。イオニア海に浮かぶオルティジア島の旧市街と、古代遺跡地区の広大な遺跡公園の2カ所に街は大きく分断されています。
世界遺産:シラクーサとパンタリカ岸壁墓地遺跡

考古学地区

考古学地区

ピアッツァ・アルメリーナ
ピアッツァ・アルメリーナ  Piazza Armerina

ローマ帝政時代の3〜4世紀に、大土地所有貴族が田園に建てた豪奢な別荘跡。
大変贅をつくした建物で、特にほぼ全室の床を埋め尽くすモザイク画の質の高さと規模は古代ローマ時代最大ともいわれます。

世界遺産:ヴィッラ・ロマーナ・
デル・カサーレ(カサーレ荘)

ピアッツァ・アルメリーナ

ノート
ノート Noto

世界遺産ヴァル・ディ・ノートに登録された街のひとつ。ノートの中心は、1693年の地震以降に建てられた独特の後期バロック様式の建築が残ります。街をつくる石材は地元のものが使用され、時間が経つごとに変化するその色彩もとても美しく、街の中心に位置するニコラッチ通りは、5月の花祭りの舞台にもなることで知られるバロック通り。ゆったりとした街歩きを楽しむことができます。
世界遺産:ヴァル・ディ・ノートの
後期バロック様式の街々(シチリア島南東部)

ニコラッチ通りと夕暮れ時の大聖堂

ノート・アンティーカのレアーレ城(11〜17世紀)

ノート・アンティーカのレアーレ城(11〜17世紀)

ノート・アンティーカ Noto Antica

地震以前まで街の中心地であったノート・アンティーカは現在の街から10キロほど離れており、今は「アルヴェリア遺跡公園」として17世紀当時の痕跡がそのまま残されています。11世紀から小高い土地を利用し、難攻不落の都市でもあった街は、川に沿ってハート型をしています。街ひとつがそのまま保存されていますが、残念ながら多くの資材が街の再建に使われるなどされました。また数世紀に渡って堆積した土など、舗装されていない場所もあるため、訪問の際は現地ガイド同行をお願いしましょう。

新市街から旧市街イブラを眺める

新市街から旧市街イブラを眺める

ラグーサ Ragusa

シラクーサから西へ58km。新市街とイブラ(Ibra)とよばれる旧市街からなり、旧市街は迷宮に入り込んだような中世の街並みを残します。
新市街からイブラへ向かう道の途中に広がる景色や、街の夜景は素晴らしく、また豊富な美食の街としても知られます。

陶器は博物館への入り口

陶器は博物館への入り口

カルタジローネ  Caltagirone

古代より続いていた陶器文化に、イスラム時代に伝わった配色が加わった印象的な陶器で有名。街の至る所に陶器デコレーションが施されています。また、街の中心にある142段の階段には全て異なる陶器装飾が施されているのも面白いです。

142段の階段

142段の階段

イベント

古代ギリシャ演劇祭 Ciclo di Rappresentazione classiche
場所:シラクーサ
時期:5〜6月
古代ギリシャの影響を色濃く残すこの街で、5月〜6月、世界遺産に登録されている遺跡地区の古代ギリシャ劇場を使用し、古典ギリシャ演劇が演じられます。

インフィオラータ(バロックの春)  Infiorata Primavera barocca
場所:ノート
時期:5月の第3日曜日
ニコラッチ通りを飾る花の絨毯。“バロック行列”が見応え十分。テーマは毎年異なり、宗教的・神話的・民間文化など様々。日程は、3日間、金曜日に設置が開始され、土曜日と日曜日に一般公開されます。

アルヴェリア祭 Festa dell’Alveria
場所:ノート・アンティーカ
時期:5月の最終日曜日
1693年の地震以前のノートの中心地であるノート・アンティーカ。この地の繁栄を忘れないよう、中世の音楽隊、騎手隊などが赴き賑わい、現地では伝統料理などの試食が楽しめます。

スカーラ・インフィオラータ Scala Infiorata
場所:カルタジローネ 
時期:5〜6月初め
コナドミニ(主のゆりかご)の聖母に捧げられるイベントで、階段に毎年異なるデザインの花模様が出現します。142段の階段にデザインされた模様は、花が開くごとに趣を変えます。

スカーラ・イルミナータ Scala illuminata
場所:カルタジローネ
時期:7月24、25日および8月14、15日
7月〜9月にかけた夏のイベント「エスターテ・カルタジローネ」の一環で行われるイルミネーション。聖ジャコモとマドンナ・デル・ポンテ(ポンテの聖母)に捧げられ、142段の階段に趣向を凝らしたイルミネーションが灯ります。

ノルマン人のパリオ Palio dei Normanni
場所:ピアッツァ・アルメリーナ
時期:8月12〜14日
バイキングの子孫であるノルマン人がその昔シチリアに王国を築いた当時の上陸の様子を中世ノルマン風の服装を再現してパレードをする、歴史的遺産とともに今日に伝える伝統ある行事。

イブラ・バスカーズ
場所:ラグーザ
時期:10月
旧市街イブラで開催される国際的なストリート・アート・フェスティバル。
世界中からアーティストが集まります。