2021.10.15

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“その塔は餓鬼の塔とよばれる”
(「神曲」 地獄篇 第33歌)

ピサとダンテには、少し不思議な一致点がある、という説も実は存在します。

毎年「Capodanno Pisano ピサのお正月」として祝われる大聖堂を中心とした祝祭日。
2021年は3月25日、聖母マリアの受胎告知の日(Festa dell’Annunciazione della Vergine Maria)。
この祝祭日の始まりは、記録に残る限りで、西暦985年。
ダンテが生きた時代にも開催されており、ダンテがこの旅を始めた1300年春の復活祭は、このピサの祝祭日の前後だったからです。

祝祭日にここでのみ見ることができる、貴重な瞬間があります。
それは大聖堂内の “金色の窓”と呼ばれる窓から差し込む光に関係します。
この窓から差し込む太陽の光がこの日、ジョヴァンニ・ピサーノ作の説教壇近くの柱の台の上に卵型の光となりちょうど「乗る」のです。
こうしてピサの1年は、この日の昼12時に始まります。

そしてピサには「地獄」を垣間見るスポットがピサの中心にあります。
それは、カンポ・サントの中。

大聖堂の北側に位置するこの聖なる地(「カンポ・サント」の意)は、回廊型の墓地です。
中には数多くの彫刻やフレスコ画が描かれ、中世当時のものも、現在復元されました。
長さ高さ5.6m、幅15mの大作です。

その中には、ダンテの「神曲」を思わせる別の地獄の世界が。
「死の凱旋(Trionfo della Morte)」と題されるこのフレスコ画は、1336~1341年に渡り、描かれた作品の一つ。

この絵画は当時の人々の服装や生活、生ける人と悪魔との闘い、当時の人の生と死への概念などを今に伝えてくれています。

さて、地獄篇のスタートは復活祭の聖金曜日でした。
そしてこの33歌までが聖土曜日、この世の時間ではたった2日間のことです。
続く煉獄篇1歌は、復活祭日曜日とされています。

≪情報提供≫
Terre di Pisa
www.terredipisa.it

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